子供たちの心に世界地図を描く。
ナタデココ|子供たちの文化交流教室
ナタデココの想い

最高の「原体験」を届ける


 ナタデココの活動を一言に集約すると、日本の全ての子供たちに異文化体験を届けることです。そして、その異文化体験を、最高の「原体験」とするために全力を注いでいます。

 これまで外交官として、70カ国以上の国を訪れ、多数のの異文化に揉まれてきました。世界にはたくさんの国があり、そしてそれぞれの国が様々な文化を有しています。暑さを避けるため、小学校の授業が夜中まで続くアフリカの小国、おやつにカブトムシを食べる東南アジアの小さな村などなど、たくさんの文化に触れ、自分の世界を広げることはとても楽しいことです。

 そして、実は日本国内でもたくさんの異文化に触れることできます。
現在、日本に在住の外国人は約300万人。多くの外国人が暮らしています。家の近くのレストランやコンビニ、そして病院や介護施設など、多くの外国人が日本で働き、暮らしています。日本は日々多様性溢れる社会への進んでいます。

 しかし、その一方で異文化に対する抵抗感を持つ人は少なくありません。

 例えば、街中で道に迷った外国人を見かけた時、「どうしたんだろう?何か力になれないかな?」と感じる人もいれば、「自分には関係ない、話しかけないでほしい」と感じる人もいます。この二人の違いは何でしょうか。


 英語ができるから?もちろん語学力は一つの要素だと思います。でもそれだけじゃない。私たちは、「原体験」の有無にその答えを求めます。異文化に触れる楽しさを知る「原体験」を持つことこそ重要ではないでしょうか。
どんな原体験?

子供たちの心に世界地図を描く

 では、どんな原体験が必要なのでしょうか。
 ナタデココは、「子供たちの心に世界地図を描く」ことを大切にしています。この言葉には、二つの要素があります。

 まず1点目は、「心に」という点。「原体験」は頭で学ぶのではなく、本能的に得るべきものです。本能的に得た原体験は、心に残り続けます。例えば、街中でふとした瞬間に嗅いだ匂いで過去の記憶が蘇った、そんな経験をしたことがある方もいるのではないでしょうか。私たちが作りたいのはそんな原体験です。子供たちの心の片隅にこっそりと居座り、普段は顔を覗かせないものの、ふと異文化に触れた瞬間にナタデココの教室を思い出す、時に壁を乗り越えるときに背中を押す存在、そんなものを目指しています。

 2点目は、「世界地図」という点。ナタデココの教室には、様々な国籍の外国人が参加します。どうしても日本のいわゆるグローバル教育の世界では、英語教育に重点が置かれており、英語圏文化に触れる機会が多くなります。そのこと自体は決して悪いことではないのですが、一方で、英語圏文化はあくまで世界の一部であることを知っておくことも非常に重要だと考えています。私たちの教室には、これまで30か国以上の外国人が参加してくれました。たくさんの国の文化に触れ、世界は広く深いことを、まずは知ってほしいと思っています。
原体験のその先に

目指すべき社会

 日本に住む外国人が増えていく中、私たちが目指すべき社会はどのような社会でしょうか。日本人全員が流暢に英語を操るような社会でしょうか。

 きっとそうじゃないと思います。真の多様性とは、言葉を流暢に操ることでも、学校で習得した外国の知識を活用することでもないでしょう。目の前で困っている外国人に対して、片言の英語でも、もしくは言葉は通じなくとも、身振り手振りで手を差し伸べることのできる、そんな人が溢れる社会こそ、私たちの目指す価値のある未来ではないでしょうか。

 そのために私たちは原体験を子供たちに届けます。

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